ニキビについて(1)2010.09.07
シミの話ばかり続いてしまいましたが当院にはニキビでお悩みの方も多く来院されています。
ニキビは多くの方が経験される皮膚の病気です。私も20歳過ぎてから顔面全体のニキビに悩みました。目の周り以外は赤ニキビでいっぱいで、人と眼を合わせることもできないくらい恥ずかしかった覚えがあります。私が皮膚科医を目指したきっかけもニキビで悩んだ経験を生かしたいと思ったからです。ですからニキビで悩んでいらっしゃる方が来院されると20数年前の私を思い出し「なんとしても治してあげたい」と力が入ります。
ニキビは
毛穴にくっついている皮脂腺の分泌異常
毛穴出口の角化異常
アクネ菌の増殖
が原因でおきる皮膚の病気です。
毛穴の奥の皮脂腺で分泌された皮脂は毛穴出口から皮膚表面に出て行きます。皮脂分泌が増え、毛穴出口の厚くなった角質と混ざり合うと毛穴が詰まってしまいます。これが面ぽうといいます。
さらに詰まった毛穴に皮脂が溜まりアクネ菌が繁殖すると炎症を起こして腫れ赤みを帯びた状態が尋常性ざそうと言います。
さらに悪化して膿が真皮深層におよぶと膿ほう性ざそうになることもあります。
面ぽうの段階で治す事ができればニキビ跡が残ることは無いでしょう。しかし膿ほう性ざそうへと症状が重くなると毛穴が壊れてしまいニキビ跡が残ってしまいます。ニキビはできてしまったらとにかく早く治療することが大事です。