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尋常性乾癬の新薬勉強会を行いました2017.06.16

尋常性乾癬(かんせん)という病気があります。銀白色の鱗屑(皮膚の粉)をともない境界明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出ます。
大きさ、数、形は様々で、発疹が癒合して大きな病変を作ることもあります。
できやすい部位は慢性の機械的な刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿伸側などです。
青壮年期に発症することが多く、多発しますが、通常、内臓を侵すことはありません。かゆみは約50%の患者さんにみられます。爪の変形や関節炎を伴うこともあります(関節症性乾癬)。

その他、喉が痛んだ後(扁桃腺炎)に雨滴状の小さな乾癬皮疹ができる滴状乾癬があります。
これらは非常に長い期間慢性的に炎症の悪化と軽快を繰り返す病気です。
治療として外用薬はステロイド外用薬、ビタミンD3外用薬が主に使われます。
内服薬(のみ薬)としては、レチノイド、シクロスポリンが主なものです。

オテズラ錠は乾癬に対する25年ぶりの経口剤新薬として登場した薬で「難治性尋常性乾癬」および「関節症性乾癬」に対して健康保険が適応される薬です。

オテズラ錠は副作用は少なく効果が高いPDE4阻害剤で、印象としては「これまでのビタミンA誘導体、免疫抑制剤と同等、もしくはそれ以上」という感じでした。
乾癬の皮膚症状(特に頭皮の鱗屑や爪の変形)に対して高い有効性が発揮されれば、オテズラ錠は乾癬患者様に大変喜ばれる薬剤になると思われます。

神谷ひふ科|岐阜 皮膚科・美容皮膚科・小児皮膚科
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